EDとは?初期症状と原因について
ED(勃起不全)とは

EDとは満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、維持できない状態が持続または再発すること。
わかりやすくまとめると、次の通りです。
- まったく勃起しない
- 勃起しても硬さが足りない
- 性欲はあるけど勃起しない
- 勃起が長く続かない
- 挿入中に少しずつ柔らかくなる
EDは、心筋梗塞や脳梗塞の予兆であることもあります。
「軽症だから大丈夫」「いつか治るだろう」「治療するほどでもない」と放置してはいけません。
EDの疑いがある場合は、原因にあわせて早めに治療しましょう。
ED診断
EDかも…と気になっている方は、自分自身がEDかどうか確認しましょう。
ED診断
直近6ヵ月の状況で当てはまる項目にチェックを入れて、点数を足してください。
初期症状
EDの初期症状は、以下のようなものがあります。
- 朝立ちが減る
- 少し勃起が弱い
- 中折れする
- 持続力が落ちる
- 射精後の満足感が減る
- 性欲が薄れる
このような症状に心当たりのある方は、早めにEDを改善するために治療しましょう。
放置したところで自然に治ることはなく、EDの症状が悪化するケースも少なくありません。
EDを甘く見てはいけない

生活習慣病である高血圧や糖尿病などがEDの原因になっていることがあります。
そもそも勃起するには、性的刺激→神経を通って男性器に伝わる→男性器に血液が集まることで勃起します。
男性器に十分な血液が集まらないとEDになります。
血圧が高い状態が続くと血管が硬くなり、血管が詰まりやすくなります。
男性器周辺の血管はとても細く血流が悪くなることで、EDになってしまうのです。
実際にEDを治療せず放置したことで、動脈硬化が進行して心筋梗塞の一歩手前だったという方もいます。
「年齢的なものだろう」「治療するほどでもない」と放置してはいけません。
EDかもしれないと思ったら、早めに改善に向けて治療しましょう。
EDの原因と種類
EDの原因はさまざまで、大きく分けると4種類に分けることができます。
器質性ED
■器質性EDの原因
動脈硬化や神経、血管の障害などの原因で起こるEDです。
主な原因は、以下のようなものがあります。
・神経に障害がある病気(アルツハイマー病、パーキンソン病、脳外傷、脳出血、脳腫瘍など)
・高血圧、動脈硬化、糖尿病などの病気
・前立腺がんの手術後
・加齢による血行不良
・テストステロン(男性ホルモンの一つ)の低下
その他、過度な飲酒や喫煙、肥満などもEDになる原因の一つです。
心因性ED
■心因性EDの原因
精神的なストレスや不安、緊張が原因で起こるEDです。
具体的な原因の例として、以下のようなものがあります。
・性交に失敗したトラウマ
・仕事や人間関係によるストレス
・妊活によるプレッシャー
混合型ED
■混合型EDの原因
器質性と心因性が合わさったEDです。
高血圧や動脈硬化などが原因で器質性EDを発症し、精神的なストレスやプレッシャーなどの心因性EDも合わさり、混合型EDとなる方も少なくありません。
薬剤性ED
■薬剤性EDの原因
現在服用中の薬による副作用が原因で、EDになっている可能性があります。
■EDを引き起こす可能性のある薬剤
降圧薬 | 利尿薬(ヒドロクロロチアジド、フロセミドなど) ベータ遮断薬(メトプロロール、アテノロールなど) スピロノラクトン メチルドパ クロニジン |
---|---|
前立腺肥大症治療薬 | 5α還元酵素阻害薬(デュタステリド、フィナステリドなど) α遮断薬(タムスロシン、ドキサジシンなど) |
前立腺がん治療薬 | アビラテロン ケトコナゾール ビカルタミド ホルモン剤(ゴセレリン、トリプトレリンなど) |
抗うつ薬 | 三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチリンなど) ベンゾジアゼピン系薬剤(ロラゼパム、アルプラゾラムなど) 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(パロキセチン、シタロプラムなど) |
その他 | 抗がん剤 エストロゲン シメチジン 抗ヒスタミン薬 など |
EDの改善方法
EDの原因別に改善方法を紹介します。
器質性ED | ・生活習慣を見直す ・ED治療薬を使う |
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心因性ED | ・精神的な原因を解消 ・ED治療薬を使う |
混合型ED | ・生活習慣を見直す ・精神的な原因を解消 ・ED治療薬を使う |
薬剤性ED | ・薬の減量、中止、他の薬に変更 ・ED治療薬を使う |
器質性ED
器質性EDの改善方法は、以下のようなものがあります。
- 食生活を見直す
- 適度な運動
- 肥満解消(ダイエット)
- ED治療薬を使う
短期間でEDの症状が良くなるわけではありませんが、生活習慣を見直すことで血流が良くなり、EDの改善に繋がります。
病院やクリニックで治療する場合、ED治療薬を処方されることがほとんどです。
ED治療薬を使うことで血流が改善され、それによりEDも改善されます。
体験談
Yさん(50代)
■EDになったきっかけ
前立腺がんの手術後にEDになった。
■改善に向けて試したこと
手術を受けた病院(担当医)に相談し、ED治療薬を使った。
バイアグラで改善できた。
■現在は?
EDの症状が改善されたことで精神的にも救われ、妻との関係も良くなった。
今もバイアグラを使っている。
Tさん(30代)
■EDになったきっかけ
高血圧が原因。
持続せず途中で萎えることが増えてきたことでEDだと自覚した。
■改善に向けて試したこと
市販の精力剤を数種類試したけど改善しなかった。
次に漢方薬も試してみたけど効果なし。それなりにお金も使ったけどダメだった。
病院を受診したところ血圧が高いことがわかり、降圧薬を使用。
■現在は?
血圧が安定してきたので、降圧薬とバイアグラを服用中。
※個人が特定されないよう一部内容を編集しています。
心因性ED
心因性EDの改善方法は、以下のようなものがあります。
- 精神的な原因(ストレス、プレッシャー、トラウマなど)を特定
- ED治療クリニックに相談、カウンセリング
- パートナーに相談
- 根本原因を解消
- ED治療薬を使う
まず何に対して精神的なストレスやプレッシャーを感じているのか把握し、その精神的な問題を解消する必要があります。
一人で悩まず、ED治療専門のクリニックなどでカウンセリングを受けると良いでしょう。
パートナーに悩みを打ち明けて、協力してもらうことも大切です。
さらにED治療薬を使い勃起でき、問題なく性交できる回数が増えることで、少しずつ自信を取り戻すことができ、EDの改善に繋がります。
体験談
Aさん(20代)
■EDになったきっかけ
緊張して思うように勃たなかった。
性交のたびに緊張と不安、焦りで勃起するまでに時間がかかったり、勃起できないこともあった。
■改善に向けて試したこと
病院に行くのが恥ずかしかったので、オンライン診療を受診。
カウンセリングしてもらい、シアリスを処方してもらった。
彼女にもEDであることを打ち明け、理解してもらった。
■現在は?
シアリスを飲んで勃起できるようになり、気が楽になった。
自信を取り戻すことができたら薬を飲まなくても済むようなので、様子を見ているところ。
※個人が特定されないよう一部内容を編集しています。
混合型ED
混合型EDの改善方法は、以下のようなものがあります。
- 心因性EDの原因を特定と解消
- 食生活を見直す
- 運動
- 肥満解消(ダイエット)
- ED治療クリニックに相談、カウンセリング
- ED治療薬を使う
器質性と心因性が合わさっているため、精神的なストレスを解消するだけではなく、生活習慣も見直すことで改善に繋がります。
体験談
Sさん(30代)
■EDになったきっかけ
結婚前から勃起しても持続しないことがあったけど、結婚後は完全にEDになってしまった。
メタボ体型と子作り目的のセックスが原因。
■改善に向けて試したこと
・市販の精力剤を使ったけど、EDは改善しなかった。
・どうしても子供が欲しかったこともあり、妻の説得でクリニックを受診。バイアグラを処方してもらった。
■現在は?
バイアグラを服用して勃起できるようになった。
子作りできるようになったことで、妻も喜んでくれている。
まだバイアグラに頼っているが、肥満解消のためにダイエットもはじめた。
※個人が特定されないよう一部内容を編集しています。
薬剤性ED
薬剤性EDの改善方法は、以下のようなものがあります。
- EDの副作用が出ない薬に変更
- 薬の減量、または中止
- ED治療薬を使う
服用中の薬でEDの副作用が起きている場合は、別の薬に変更してもらうか、減量、中止することでEDが改善される可能性があります。
しかし、抗うつ薬など自己判断で服用量の調整・中断は、病状が悪化する恐れがあります。
そのため、必ず医師に相談の上、指示に従ってください。
ED治療薬を使う場合も薬の飲み合わせがあるため、医師に相談してください。
体験談
Nさん(30代)
■EDになったきっかけ
うつ病と診断されて抗うつ剤を服用し、ED症状が出た。
■改善に向けて試したこと
医師に相談し、軽めの抗うつ剤に変更してもらったが、EDは改善できなかった。
次にED専門クリニックに相談し、バイアグラを服用。
■現在は?
バイアグラを併用したことで、少しずつEDの症状は良くなってきている。
※個人が特定されないよう一部内容を編集しています。
【軽度のED】改善方法
生活習慣病が原因でEDになることがあります。
そのため、生活習慣を見直すことでED悪化を防げる可能性があります。
※生活習慣を見直すことで必ずEDが治る、すぐに効果があるということではありません。
食生活を見直す

塩分や脂肪分の多いもの、カロリーの高い食生活を続けていると、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病になります。
血流サラサラ、性機能や精力が向上する栄養素を積極的に摂ると良いでしょう。
栄養成分 | 食材 |
---|---|
クエン酸 | レモン、お酢、梅干しなど |
EPA/DHA | 青魚(イワシ、サンマ、サバなど) |
アルギン酸 | ワカメ、昆布、もずく、ひじきなど |
ポリフェノール | ブルーベリー、チョコレート、大豆、生姜など |
ビタミンC | ピーマン、小松菜、いちご、レモンなど |
ビタミンE | かぼちゃ、アスパラガス、ニラ、ナッツ類など |
シトルリン | スイカ、メロン、クコの実、きゅうりなど |
アルギニン | 鶏肉、大豆、高野豆腐、ごま、ナッツ類など |
亜鉛 | 牡蠣、牛赤身肉、豚レバー、卵など |
運動

適度な運動をすることで血流が良くなることから、ED改善に期待できます。
特に有酸素運動が効果的です。
■家でできる有酸素運動
ラジオ体操
スクワット
エア縄跳び
■外でできる有酸素運動
ウォーキング
ランニング
水泳
縄跳び
ダイエット

BMI値が高いほどEDになる確率が高くなるというデータがあります。
肥満の人は食生活を見直しながら、運動を取り入れたダイエットをすることで、ED改善・予防にも繋がります。
喫煙を控える
たばこに含まれるニコチンは血流が悪くなるので、喫煙者はたばこを吸わない人と比較するとEDになる確率が高いという調査結果もあります。
EDの症状が軽いうちに禁煙することで、ED改善に期待できます。
飲酒を控える
少量の飲酒であればリラックスできることもあり、性交に対して緊張しEDになる人には良いとされています。
しかし、過剰な飲酒は一時的にEDになることもあります。
さらに過度な飲酒が習慣的になると肝機能の低下が原因で、性欲減退や男性ホルモンの低下、EDに繋がります。
ストレス解消
心因性EDのように、仕事や人間関係によるストレスが原因でEDになることもあります。
なるべくストレスをためず、自分なりのストレス解消方法を見つけましょう。
医薬品による治療

軽度だからED治療する必要はないと放置すると、症状が悪化します。
その他にも別の病気が進行していることもあるので、早めに治療しよう。
生活習慣を改善しても、EDがすぐに治るわけではありません。
病院・クリニックを受診

ED治療薬は、泌尿器科やED治療専門のクリニックで処方してもらえます。
オンライン診療を実施しているクリニックは、わざわざクリニックへ行く必要はありません。
・EDの原因を突き止めたい
・医師の説明、アドバイスをもらいたい
・すぐに医薬品を使いたい
・自分あった治療法が知りたい
診療はほとんどが問診のみです。
必要に応じて、次のような検査を行います。
- 血液
- 血圧
- 心電図
問診、検査を行ったうえで、ED治療薬が処方されます。
通販

ED治療薬は、薬を取扱っている海外通販サイト(個人輸入)でも購入できます。
※Amazonや楽天では買えません。
・病院やクリニックに行く勇気がない
・通院する時間がない
・医薬品でEDを治したい
・治療費を節約したい
注意点
・海外通販サイトで購入した医薬品は、他人に譲ってはいけない。
・購入した医薬品の使用は自己判断。
・副作用などの健康被害があっても、救済措置を受けれない。
・偽物を販売しているサイトがある。
参考:厚生労働省
ED治療薬について
国内で使用が認められているED治療薬は、次の3種類です。
先発薬 | ![]() |
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有効成分 | シルデナフィル | バルデナフィル | タダラフィル |
用量 | 25mg、50㎎ | 10㎎、20㎎ | 5㎎、10㎎、20㎎ |
バイアグラの 詳細はこちら |
レビトラの 詳細はこちら |
シアリスの 詳細はこちら |
よくある質問
Q.「薬を飲めば治る?」
A.薬を使えば一度でEDが治るわけではありません。
ED治療薬を服用することで血流が良くなり、勃起力をサポートするものです。
薬を服用することで症状の悪化を防ぎ、EDが改善されます。
Q.「若くてもEDになる?」
A.若くてもEDを発症します。
若い人の場合、症状が軽度、精神的なストレスや性行為のトラウマなどが原因でEDになることが多い傾向にあります。
Q.「オナニーが原因でEDになることもある?」
A.床オナや壁オナ、強グリップでのオナニーを繰り返していると、強い刺激に慣れてしまいます。
その結果、膣内射精障害やEDになることもあります。
まとめ
EDについて簡単にまとめると以下とおりです。
- EDは自然に治らない
- EDを放置すると命に関わる病気を発症することがある
- 症状が軽いうちに改善、治療した方が良い
- 生活習慣を見直すことで、EDの予防・悪化を防げる
- ED改善の近道は、医薬品による治療
- 医薬品による治療は「病院・クリニック」で処方、または「通販」で購入
「歳のせい」「いつか治るだろう」「治療するほどでもない」と放置していると、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気を発症するケースもあります。
EDかも…と思ったら、原因にあわせて早めに治療しましょう。